スタジオジブリ作品、天空の城ラピュタ。
公開から30年以上経過した今でもテレビ放送があると高視聴率を叩き出すスタジオジブリ作品の中でも絶大な人気を誇る作品の一つです。
私も天空の城ラピュタが大好きで何度も何度も視聴しています。セリフも言えるくらい。
DVDを保有していても、テレビ放送があれば見てしまいます。
今は娘と一緒に楽しんでいます。
天空の城ラピュタにはパズー、シータ、ドーラ一家、親方・・・個性的なキャラクターはたくさん出てきます。
その中でも印象的なのはムスカ大佐ではないでしょうか。
「人がゴミのようだ!!」「目がぁ~目がぁ~!!」等数々の名言を残した大人気キャラクターです。
このムスカ大佐ですが、もう少し人生経験を積めば、世界の王になれたのにという残念な出来事がありますので紹介します。
天空の城ラピュタとムスカ大佐
天空の城ラピュタは、1986年に公開されたスタジオジブリ初の作品です。
公開自体は風の谷のナウシカの方が早いですが、当時はまだスタジオジブリが出来てなかったんですね。
主人公は飛行石を持つ少女シータと少年パズー、ラスボス的な存在がムスカ大佐です。
物語のあらすじ
知っている方も多いでしょうし、ネタバレになるので超ざっくりあらすじです。
シータが飛行石の力で空から降りてきます。
パズーがシータを助けます。
海賊のドーラ一家と軍隊がパズーとシータを追います。
シータが軍隊に捕まります。
パズーとドーラ一家が手を組みシータを助けます。
ラピュタに行きます。
ムスカ大佐がラピュタで悪い事をします。
パズーとシータがムスカ大佐に立ち向かいます。
ムスカ大佐のステータス
- 年齢:28歳
- 役職:政府の密命を受けた特務機関所属の諜報員
- 階級:大佐
- 家柄:ラピュタ王族の分家であるパロ家の末裔
意外に若い。そしてスピード出世で超重要任務の責任者。とても優秀です。
ムスカ大佐に伝えたかった3つの言葉
もし私がムスカ大佐にこの3つの言葉を伝えられていたら、彼は落下せずに済んだかもしれません。
- 画竜点睛を欠く
- 油断大敵
- 運も実力のうち
もしムスカ大佐にこの3つの言葉が伝わっていたら、今頃世界は恐怖の帝国に支配されていて、物語が成立しなかったでしょう。伝わってなくて本当によかった。
ですが、今更ながらこの言葉を贈りたいと思います。
言葉1:画竜点睛を欠く
詰めが甘いということですね。
ムスカ大佐はとても多くのことを調べていてよく知っています。
- シータがラピュタの正統な王位継承者リュシータ王女だということ
- ウルはラピュタ語で「王」、トエルは「真」という意味であること
- 聖なる光がラピュタの位置を示すこと
- ラピュタのこと何でも書いている古文書
- ラピュタの科学はラピュタの中枢に結晶していて、上の城などガラクタに過ぎんこと
- 黒い石に書いていること
- 旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火がラピュタの仕業だということ
- ラーマヤーナでインドラの矢と呼ばれているものもラピュタの仕業だということ
めちゃくちゃ調べている。
ラピュタ語、秘密の名前、聖なる光の様子、ラピュタ内の地理、黒い石の文字、ラピュタ人が行なった歴史、何でも知っています。
さらには天の火を発動することもできる。
まさに無敵。
なのに、なのになぜ呪文だけ知らないのか。
超個人情報であるシータの秘密の名前ですら知っているのに。
もうほんの少しだけわからないこと調べておけば、最初に飛行石を手に入れた時の作戦も変わっていたことでしょう。
詰めが甘い。
言葉2:油断大敵
ムスカ大佐はここぞという時に油断します。
閣下に対し「不用意に打たれた暗号を解読されたのです」と叱咤していましたが、
暗号の内容は不用意でなくとも、打ち方が不用意なムスカ大佐は、暗号を打っている時にシータに飛行石を奪われてしました。
そしてラピュタ中枢でも「見ろ人がゴミのようだ!!」と笑っている時にまたもやシータに飛行石を奪われる失態を犯します。
圧倒的油断、縄、緩すぎです。
言葉3:運も実力のうち
こればかりはどんなに気をつけても難しいところはありますが、致命的に運がなかったと思えるのは以下の場面。
あの有名なバルスの直前のパズー&シータとムスカ大佐のやりとりのシーンです。
優しいムスカ大佐はパズーとシータのために3分間の猶予を与えました。
3分という少ない時間で何かを話し合って行動することは難しいので、一般的にはムスカ大佐が与えた時間はそこまで間違った判断とは言えません。
しかし、相手が悪かった。
なんせ、パズーは永遠に帰って来られないかもしれない我が家から出て行く時にすら40秒で支度を完遂することができる男ですから!!!
もちろん鳩へのお別れの挨拶も含めてです。
パズーに3分は十分すぎるくらい長い時間だったのです。
しかも、、、滅びの呪文「バルス」
短かっ!!!2秒で覚えられる。
シータが飛行石に手を触れている状態でどうやって「バルス」と言わずに伝えたのかは謎ですが、せめて、「困った時のおまじない」くらい呪文が長ければもしかしたら3分では間に合わなかったかもしれません。
パズーの能力、滅びの呪文の短さ、知らなかったとは言えあまりにも運がない。
まとめ
以上、ムスカ大佐の悲劇でした。
- 画竜点睛を欠く
- 油断大敵
- 運も実力のうち
もちろん悪役がこれらが全て備わっていてムスカ大佐が完璧な人物だったら話は成立しないし、どんな優秀な人間でも失敗をおかすものなので、こういったところが物語を面白くしているのだと思います。
今回は愛すべきキャラクター、ムスカ大佐についてちょっと違った目線で見てみました。
おわり