【論理の講座】2歳の娘が私に教えてくれたこと

2歳の娘に「今日近くで花火大会があるらしいよ。花火見に行く?」と聞いた私。
娘は「私花火見たことあるよ。花火好きだから花火大会行きたい。」との回答を得たので花火大会に行きました。
しかし、花火大会が始まると娘はギャン泣き。何が起こったのでしょう。

本記事では、上記の例を題材に論理の大切さについて学んでいきます。

論理的な人とは

冒頭のやりとりを見て、「子どもに論理的に話せとは何事か」というご意見の方もいらっしゃるかもしれません。
私もその通りだと思います。子どもは論理的ではないし、論理的である必要もないし、論理的である事を期待してはいけません。

それはビジネスの上でも同じです。
いくら自分が論理的である自信があっても、相手があなたのレベルほど論理的であるとは限らない。例えば、上司やお客様が論理的でない主張をしていたとしても、「あの人は論理的じゃないなー」ではビジネスは前に進みません。

私は「相手の視点に合わせ、相手の主張・理由・根拠を正確に確認できる人」が論理的な人だと思っています。

冒頭の娘とのやりとりで私は「相手の視点に合わせ、相手の主張・理由・根拠を正確に確認できる人」ではなかった結果、娘に大泣きされることになりました。
(もちろん子どもの場合は論理的であったとしても予想外の事が起きるのが子育ての楽しさ何ですけどね。)

確認すべき3つのポイント

では、冒頭のやりとりで、相手の発言で私の確認が不足していたのは何だったのか。

  1. 主張は何か
  2. 理由は明確か
  3. 根拠は十分か

を順に確認していきいましょう。

ポイント1:主張は何か

「私花火見たことあるよ。花火好きだから花火大会行きたい。」の主張は「花火大会に行きたい」です。
娘は花火大会に行きたかったのです。

私は花火大会に行きたいという情報だけで花火大会に行く判断をしたのでしょうか?
これだけでは「お客様が安くしてほしいとおっしゃったから値引きしました」と言っているのと同じで、上司にこっ酷く怒られます。

花火大会に行く判断をするには、なぜ行きたいのか、なぜ安くしてほしいのかも確認しなければなりません。

ポイント2:理由は明確か

「私花火見たことあるよ。花火好きだから花火大会行きたい。」の理由は「花火好きだから」です。
娘は花火が好きだから、綺麗な花火を見たくて花火大会に行きたいのです。

花火が嫌いだから花火大会に行きたいと主張する人はいないでしょう。

先ほどのビジネスの例に置き換えるとお客様は「商品を大量に購入するから1品あたりの単価を安くしてほしい」という内容だったかもしれません。

ともあれ、一応明確な理由はあるようです。

ポイント3:根拠は十分か

そうなると、確認が足りなかったのは根拠、つまり事実確認が不足していたという事です。
「私花火見たことあるよ。花火好きだから花火大会行きたい。」の根拠は「私花火見たことある」です。

確かに花火を見たことはあるのでしょう。
しかし、どんな花火だったのか、「線香花火を見たことあって、花火が好きになったから、花火大会に行きたい」ということであれば、花火大会で「イメージと違う」ということになります。
この事実がどこまで具体的に確認できているかが重要です。

先のビジネスのシーンであれば、「本当に商品を大量購入する」という裏取りができているのかです。
例えば、「来月大規模なキャンペーンが決定していて、そのために大量の商品を購入する必要がある」という事実まで確認できていれば、上司への報告にも説得力が出ます。

最後にネタばらし。私の娘が大泣きした理由を直接娘に聞いてみました。
私「花火見たことあるって言ってたけど、どうして泣いちゃったの?」
娘「だって、花火の絵を見たことあって、綺麗だから好きだったけど、こんなに大きな音がすると思ってなかった」
とのこと。

私が不足していたのは、「どこでどんな花火を見たのか、それは今回の花火大会とは何が違うのか」でした。
これを確認できていて、娘に「大きな音は出るけど、絵で見るより迫力があって綺麗だよ」と伝えていれば、娘の主張は変わったかもしれません。

ちなみに、少し離れたところで花火を見ると徐々に慣れてきて最終的には「花火楽しかったね」と言っていたので良かったです。

まとめ

今回の例のように娘との会話には必ずしも論理は必要ないかもしれません。
しかしビジネスの場においては、相手の話が論理的か否かを確認しないと、ビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。
今回学んだ3つのポイント

  1. 主張は何か
  2. 理由は明確か
  3. 根拠は十分か

娘とのやりとりで改めて教えてもらいました。