ロジカル・デザイン・アート3つの思考法簡単活用講座

最近、デザインシンキングとかアート思考とかよく耳にするようになったけど違いはなんだろう?
もうロジカルシンキングって古いの?

そんな方疑問をお持ちの方むけに今回はとてもシンプルに3つの思考法について解説します。

3つの思考法

今回取り上げる3つの思考法は

  • ロジカルシンキング
  • デザインシンキング
  • アートシンキング

の3つです。
まずは簡単に一つずつ紹介します。
知っているよという人は読み飛ばしてください。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとは物事を体系立てて整理しながら論点について確認していく方法です。
日本語で言うと「論理思考」ですね。
ビジネスマンには必須のスキルです。

学術的には「演繹法」「帰納法」「弁証法」などの方法がありますが、ここでは詳細な説明は割愛します。
なぜなら、ロジカル、デジタル、アートの違いと使い方を理解するためにはざっくり理解できれば良いからです。

ロジカルシンキングで大事なのは漏れなくダブりなく(MECEと言います)筋の通った説明ができるように考えることです。

論理についてはこちらも合わせてご覧ください。

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デザインシンキング

デザイン思考という表現の方が聴き慣れているかもしれません。

ものすごーく簡単にいうと「ユーザー視点」を意識しましょうということです。
提供したサービスや商品を利用するユーザーが何を感じるか、不便に思うことはないかをユーザー視点で検証します。
ユーザー視点と言っても、ユーザーは古今東西、老若男女たくさんいます。
その中で特定の人物(ペルソナと言います)になり切ってサービスを利用した時にどう感じるかを検証するのです。

デザインシンキングは次のような段取りで進めます。

  1. 共感 :ユーザーの行動に寄り添い理解することで何が問題なのかを見つける
  2. 定義 :ユーザーのニーズや問題点の何を解決するかを決める
  3. 概念化:仮説を立て新しい解決方法となるアイデアを生み出す
  4. 試作 :プロトタイプを作る
  5. テスト:実際のユーザーに使ってもらってフィードバックを受ける

このサイクルを繰り返すことで課題を解決し、完成形に近づけていきます。

ロジカルシンキング、デザインシンキングともに、課題や問題を解決するための考え方です。

アートシンキング

ロジカルシンキングやデザインシンキングが問題解決のための思考法だったのに対して、
アートシンキングは問題を提起する思考法です。

アートシンキングは人間が持っている感性に着目した考え方です。

先日、私の娘(3歳)がサンタさんにもらったおもちゃのPCを利用し始めました。
やり方を教えてというので見ていると、PCから「〜をクリックしてね」と言われました。

私は「ここのボタンを押すんだよ」と教えました。
すると娘は、直接スクリーンに直接指でタッチしました。
私は「このマウスで押すんだよ」と教えると、
今度は、マウスをスクリーンに押し当てました。

このように子どもが直感的に完成で行動することこそがアートシンキングです。

この例は私の教え方が下手だった(笑)ということと、
実はスマホを見慣れていてタッチパネルの方が常識化していた
という背景はあるものの、大人の感覚からいくと感性で動いた一つの例ではないでしょうか。

3つの思考法の活用方法

さて、ここまですごーく簡単に解説した3つの思考法の詳細な定義などはGoogleさんにお任せするとして、
ここからは、例題を通じて、ロジカルシンキング、デザインシンキング、アートシンキングについて見ていきます。

実話なので知っている方もいるかもしれません。

【例題】
空港で預けた荷物がなかなか出てこなくてイライラしたお客様からクレームが来ました。
これを解決する方法をロジカルシンキング、デザインシンキング、アートシンキングそれぞれの観点から考えて見てください。

ロジカルシンキングでの解決策

荷物がなかなか出てこないことにお客様はイライラしているのだから、荷物を出すのを速くする仕組みを考える。

これがロジカルシンキングの解決策です。
問題の根本原因である「荷物が出てくるのが遅い」という事実に手を打ちます。

デザインシンキングでの解決策

荷物が出てくるまでの間、快適に過ごしてもらうために、カフェを併設してリラックスして待ってもらう。

実はユーザーは遅いことにイライラいしているのではなく、
待つという行為にイライラしているのではないかという仮説に基づいた対策です。

他にはこんな方法もあるかもしれません。

荷物が出てくるまでの時間を明示する。

ユーザーは遅いことにイライラいしているのではなく、
いつまで待てば良いのかわからないことにイライラいしているのではないかと仮説立てました。

このようにユーザー視点に立って、遅いことは変わらないけれど、
待っている時間をいかに過ごしてもらうかを考えるのがデザインシンキングです。

アートシンキングでの解決策

飛行機から降りた後、長い距離を歩いてもらい、到着した頃には荷物が出てきている。

これは飛行機から降りたお客様は、歩くことには抵抗がない、
むしろ長い時間座りっぱなしだったから歩きたいという気持ちになっています。
その他、お手洗いに行ったり、子どもを走らせたり、荷物受け取るまでにやりたいことはそれなりにあります。

この人間が本来持っている「飛行機から降りたら歩きたい」という感性に着目した解決策です。

まとめ

ここまでロジカルシンキング、デザインシンキング、アートシンキングのすごーく簡単な説明と
例題を通じた活用法について見てきました。

これらはどれが優れていて、どれが劣っているというものではなく、
1つの出来事でも色々な視点でみることによって進むべき道が違って見えるということです。

「ロジカルシンキングはもう古い」と言った主張を見かけることがありますが、
デザインシンキングやアートシンキングで出てきたアイデアも、
上司に説明して商品化、サービス化するためには、必ずロジカルな説明が必要です。

すごーく簡単な内容だけでも覚えておくとビジネスチャンスにつながるかもというお話でした。
それではまた。